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荒野の七人

西部劇

荒野の七人 - Wikipedia

1960 アメリカ 128分

38点

七人の侍」とプロットは似てるが、ぜんぜん違う映画で、大作というより小品に思えたが乾いた感じが良かった。

ブロンソンのセリフが良かった(吹き替え)。

子供「この村はもう嫌いだよ。父さん達、弱虫だもん」

ブロンソン~子供の尻を叩いてから
「二度とそんなことを言うんじゃない。オヤジさん達は弱虫じゃない。俺は銃を持ってるから勇気があんのかあ。俺と違ってオヤジさん達には大きな責任があるんだ。お前達子供やオフクロさんに対してだ。よく覚えておけ、その責任というのは岩のように重いんだ。オヤジさん達は死ぬまでそれを背負って歩かなきゃならないんだ。こんなことをするのはお前達を愛しているからなんだぞ。それがわからんのか。俺にはとてもそんな勇気はない。畑を耕して、毎日毎日ロバのように暗くなるまで働いているんだ。これこそ勇気がいる。だから意気地なしの俺には出来ないんだ。多分死ぬまでな」

アウトロー自身がこういうセリフを言うのは珍しいと思った。

というか後から映画特電でこれについて語られていたのを思い出した。

以下、町山智浩のアメリカ映画特電、第108回 《『さらば友よ』のセバスチャン・ジャプリゾジョニー・トーをつなぐ遊戯》(2011年7月)より抜粋。

 

■ギャングの奴らっていうのは銀行強盗したり人殺しをしたりしているけども、なんでしてるのか、幼稚だからだよ。子供だからだよ。ってことなんですね。仁義とかそういういうこともいいますけど、犯罪とか仁義とかそういうことの根底にあるのは実は子供のいたずらとかわらないんじゃないかなということなんですね。ルネ・クレマンジョニー・トーもジャプリゾも言いたいのは。
彼らはアウトローだけども、アウトローというのは基本的にワルガキの延長線上に過ぎないんじゃないか。男同士の友情って言ってるけれどそれも男の子同士の友情とあまり変わらないんじゃないか。逸脱した行為として犯罪とかもするけども、それは要するに子供の頃みんないたずらでしたでしょと、でそこから逃げられない人達なんだと、それを乗り越えて、そういうことをしなくなる大人、まともな社会人になるっていうことが出来なかった人達なんだけれども、でもだれでもみんなそうでしょと。
そういう人達っていうのは特殊な人じゃなくて、あなたもそうでしょと。会社に行ってるけれども、かみさんほったらかして、夜みんなで男同士で遊びに行くでしょと、楽しいでしょと、変わんないんじゃないのって、だからこの映画観てると楽しいでしょだからヤクザ映画観てると楽しいでしょアウトローな映画っていうのは楽しいでしょ。
犯罪映画とかそういうのの楽しみっていうのはそこにあるんだよと。だからよく犯罪映画とかアウトローの映画であるとかアクション映画っていうのは、男の世界だとか男達がどうしたとかいうけども、「男たちの挽歌」ってタイトルありましたけど、実は違うってぼくは思ってるんですよ。
これは男じゃないんですよこの人達は。
ヤクザはみんな男じゃないし犯罪者も男じゃないし、こういうこといつまでもやってる人達は、男になってないんですよまだ。
カウボーイもそうですね。カウボーイっていうのは見事にそうですね。「さすらいのカウボーイ」っていう映画ありますけど、あれは所帯を持ってちゃんとした男として生活しろって奥さんに言われてそれをしようとするんですけど、カウボーイの仲間が敵につかまって殺されそうだと、そしたらかみさんを捨てて仲間を助けに行くんですね。それは大人としての選択としては間違っているんですよ。家庭を大事にするべきなんですよ。でも男の子だから、カウボーイだから、いっちゃうんですね。
やくざの仁義っていうのはそこに原点があるんです。
それが「スーパーバッド童貞ウオーズ」って映画で、もう男にならなきゃならないんだと、いままでの男の子みたいに友達を優先することはなくて、奥さんになる女の人を優先しなきゃいけないんだよっていう映画が「スーパーバッド童貞ウオーズ」って映画だったんですけど、みんな実は根底で繋がっているんですね。全てのその手の映画は、非常に繋がってる。
実はアメリカではブロマンスと言われている、ブラザーロマンスっていう男の子
的な友情みたいなものを40ぐらいまで持ってしまった為に、まともな恋愛が出来なくなってしまった男達の話をブロマンスって言って、それがアメリカですごくたくさん作られて「40歳の童貞男」とかいっぱいあるんですけど「40歳のヴァージンロード」とかですね、実は、それはさっき言ったジョニー・トールネ・クレマンセバスチャン・ジャプリゾ、日本の任侠映画、アメリカの西部劇、全部繋がってるとこなんですね、大人になれない男達。

■「狼は天使の匂い」の狼っていうのは犯罪者ですね、アウトロー、ギャング達のことです。でも心は天使なんだよ、エンジェルなんだよ、人を殺すけども、いっぱい人をがんがん殺すけども、子供が遊んでんのと同じなんだよと、迷惑だけど、はっきり言って悪い奴だけど、こいつらたぶん死んだら地獄にいくだろうけど、でも邪気は無いんだよね、ということを言ってるんですね。無邪気なんだよ。だから天使の匂いがするんですね。狼なのに。迷惑ですね。非常に迷惑な存在だと思いますが、でもみんなそうでしょ、だからこの映画観ると、楽しいでしょ、
わくわくするでしょねえ、っていうねえ映画なんですねえ。

■「俺達実はこう見えてかっこいいかもしれないけど、それは君達が男の子だから、男の子の不良を見てかっこいいと思うのと同じことであって、俺達は実は大人の男になりきれてないんだよ」ってことを言ってるんですね(「荒野の七人」のブロンソンが)。
すべてがそうですね。西部劇も時代劇もヤクザ映画もギャング映画もみんな同じこと言ってるんですね。普通のこの観客の人達は男にならざるをえないから、男としての責任を負って普通の人になっていくんですね。家庭を守って真面目に犯罪しない人。
でも心の中にはガキがいるんですね、ワルガキが。そのワルガキにあげるお菓子なんですよ、こういう映画は。

町山智浩が映画『さらば友よ』を語る - YouTube

 

  

 

☆知らなかったがリメイクが作られていた。

『The Magnificent Seven』は、2016年9月全米公開。

THE MAGNIFICENT SEVEN - Official Trailer (HD) - YouTube