『外内タイムス』

※不定期発行

ザ・スクエア 思いやりの聖域

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ザ・スクエア 思いやりの聖域 : 作品情報 - 映画.com

2017 スウェーデン・ドイツ・フランス・デンマーク合作 151分 監督脚本編集

2017年第70回カンヌ国際映画祭、最高賞パルム・ドール受賞

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ヒューマントラストシネマ有楽町(1と2の二館あって1の方でキャパ120くらい。ミニシアターに毛の生えた感じ。2は60くらいか。水曜がサービスデーで1100円)で観た。初めて行った映画館。有楽町の中央口出て直ぐ傍。

 自分の子供(離婚してるのかなんだか知らないが二人の小さい女の子が家に遊びに来た)が喧嘩してばたばたしてて「ドアを閉めるときは静かに閉めろと言ってるだろ!」と主演のデンマークの俳優クレス・バング(クリスティアン役)が怒るシーンが良かった。

美術館のチーフキュレーター(企画、構成、運営など)の主人公がスリにスマホ財布等を取られたことを絡めながら現代美術の虚実のようなものをコミカルかつシリアスに描いているのだが(この監督が得意とする?気まずい神経逆撫で系)あまり感情移入出来なかった。上映時間も長すぎてケツが痛い。

あざとい炎上商法叩かれ主人公がキュレーター首になるが、宣伝なんて全部似たような性格のもんだと思う。

万引きした奴が住んでるらしいアパートの全てのドアポストに脅迫状を配った際に巻き沿いくった少年(無関係なのに親に疑われて酷い目にあった)がしつこく謝れと言いに来たが邪険にあしらい、階段から落ちてずっと助けを求めているのに無視しつづけたが後日謝りに行くところで終るところは少しホッとして良かった(少年と家族は引越したと同じアパートの住人に教えてもらう)。

 アーティストのインタビュー会場で聴衆の中の汚言症の人が突然「おっぱい見せろ!」「ちんぽ吸え!」「われめ!」などと喚くところは笑えた。

猿になりきったアーティストが女に馬乗りになって犯そうとしたところでそれまで静観してた爺どもが一斉にやってきて取り押さえて「殺してしまえ!」とボコボコにするシーンも笑えた。

※以下HPのコメントから抜粋

  • 現在の平均的なヨーロッパの個人、家庭、社会、
    そして、そこに絡む移民の状況を、ユーモアと皮肉を
    こめて描いた楽しめる映画だ。

    坂本龍一(音楽家

  • 現代美術館のチーフキュレーターが
    主人公のイヤ~な感じの(褒めてます)
    映画がカンヌ最高賞っていう、その構図自体が、
    あまりに日本と違う
    (ネット炎上とか同じところもあるけど)。
    この善かれ悪しかれの違い、
    今観ておくべきだと思いますよ。

    会田誠(美術家)

  • 日本で最近あった世界一のなんとかツリー騒ぎを
    思い出して爆笑しました。

    町山智浩(映画評論家)

  • 驚くべき想像力だ!

  • とても可笑しくて恐ろしい。
    もう一度、観たい!

    ペドロ・アルモドバル(映画監督)

  • 美術館に集まった裕福なセレブたちが
    パフォーマンス・アートを鑑賞するシーンは、
    今年、私が観た中で最も興奮させられた!
    あらゆる点で洞察力があり、刺激的で、賢明な作品だ。

    マット・ロス監督(『はじまりへの旅』)

  • 観ている間、何度も叫びたくなるだろう。「一体、次は何が起こるんだ!?」

    ヴァラエティ

  • その面白さ、もはや罪。

    シアトル・タイムズ

  • 非情なほどに愉快。唯一無二の笑いと刺激がここにある。

    タイム

  • 恐らく、正しい洞察力で現代アートの世界を描いた最初の映画だろう。

    ニューヨーク・タイムズ

  • 現代社会の不条理と、世にはびこるエリート主義に対する1つの“実験”だ。

    デトロイト・ニュース

  • リューベン・オストルンドは、
    現代社会が抱える不条理を唯一無二の手法で描くことのできる監督だ。

    トロント・スター

※以下HPよりコラム抜粋

 

  • 人間を冷淡にさせる“傍観者効果”とは?

    映画に登場する地面に正方形を描いたシンプルなアート作品「ザ・スクエア」は、“この枠内で誰かが助けを求めていたら、周りの人は助ける義務がある”というコンセプトを持つ。これは、傍観者効果が発生しやすい現実に対する意識を高め、社会をより良くしたいと願うオストルンド監督が自ら考えたインスタレーションだ。傍観者効果とは、他人が助けを求めている時、自分以外に傍観者がいる場合、率先して行動を起こさない心理を表す社会心理学用語の1つ。『ザ・スクエア 思いやりの聖域』では、誰もが「こんな状況、よくあるかも」と頷くであろう日常に潜んだシーンがたびたび登場する。中でも、謎のパフォーマーのオレグが、美術館のパーティで衝撃的なパフォーマンスを行うシーンでは、観客はあたかもその場にいるかのような臨場感を体験できるだろう。さて、あなたならどうする?

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  • 猿と人間

    クリスティアンが訪れた記者・アンの部屋でウロチョロする謎のチンパンジー。美術館に展示されたビデオ・アートの中で、敵を威嚇するように息を荒げる“猿パフォーマー”オレグ。本作では、秩序だった世界を逸脱するような野性が、不意に顔を覗かせる。本能のままに生きる動物である猿は、洒脱なスーツに身を包み、理性的に生きるクリスティアンと対をなす。数々のハプニングに見舞われたクリスティアンが、紳士とは程遠い愚かさを曝け出していく過程を通じて、オストルンド監督は人間の“隠された動物性”を鮮烈にあぶりだす。オレグを演じたのは、シルク・ドゥ・ソレイユ出身で『猿の惑星』シリーズなどで知られるモーション・キャプチャーの名優、テリー・ノタリー。カンヌ国際映画祭ではノタリーが猿になり切ってレッドカーペットを歩き、周囲の度肝を抜いたという。

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  • 世界一幸せな国で起きていること

    福祉大国のイメージが強いスウェーデン。『ザ・スクエア 思いやりの聖域』は、そんな“理想の国・スウェーデン”のステレオタイプを挑発的に、そしてエレガントに揺るがしていく。劇中、路上では移民のホームレスが物乞いをし、貧困層と富裕層では居住区域も自然に分断されている。「私の父が子供の頃は、何かあっても周囲の人達に助けてもらえるようにと住所が書かれたタグを首から下げて外で遊んでいたそうです。今ではそんなことは考えられませんね」と語るオストルンド監督。人々が他人のことを“信頼できる存在”ではなく“未知の脅威”と見なしてしまうスウェーデンの現実は、日本にも通じる現代社会の問題でもあるだろう。オストルンド監督は、スウェーデンの“意外な姿”を通じて、「私たちはこのままでいいのだろうか?」と、観客に問いを投げかけるのだ。

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「イイネ!」よりも炎上を狙え!

劇中、PRの専門家が作成した「ザ・スクエア」の宣伝動画が大炎上し、クリスティアンは窮地に陥ることとなる。彼らは「世間の注目を集めるためには物議を醸す必要がある」と考えており、意図的に過激な動画を作成したのだ。こうしたPRは、現実によく見られる手法だとオストルンド監督は言う。「ザ・スクエア」炎上のエピソードも、スウェーデンの有名広告代理店による実際の挑発的なPRにインスパイアされたそうだ。そこには、「良すぎても拡散しない」という皮肉な現実がある。センセーショナルなイメージは、例え非人道的であろうとも即座に人々の関心を集め、SNSを通じて瞬く間に世界中に広がっていく。「映像は最も強力な表現手段であると同時に、最も危険なものでもあります。この映画を、友人たちと様々に議論するきっかけにしてくれたら嬉しいです」とオストルンド監督は語っている。

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